モーニングコーヒーはベンチで鳩と

諸行は無常、passtime paradise

Listn.me という英語メディアを運営して

昨年末にこれまでの集大成的なアプリをリリースしてひと段落着いたので、この機会にどういう動機でやろうと思ったのか等、始まりから終わりまでを簡潔にまとめてみたいと思います。

注:書いていて、英語学習に対する視点とビジネス的視点が交錯してきたのですが、今回はビジネス視点は控えめに英語学習の視点に寄せてまとめます。

どんなプロジェクトだったか

普段使いの英語サイト Listn.me というサイトを運営していました。TOEIC スコア上げのテクニックやビジネス英語ではなく、普通に友達同士で使う日常英語に特化した会話動画をYouTube に上げて、それに英語・日本語・解説をつけたものをコンテンツとして配信するスタイル。

2014年2月〜2015年10月の期間にアップした動画の数は400超、YouTube 登録者数は約35,000、サイトのPVは月間約30万といった規模。出演したスピーカーの数は10名超。2015年8月にはユーザーとのミートアップを開催して50人限定のチケットが完売しました。2015年12月に動画とスクリプトが視聴できるiOS アプリをリリースして、一応プロジェクトの活動自体は終了しました。(アプリのサポート等は継続します)

app.listn.me

なぜそのようなコンセプトのサイトを作ろうと思ったか

自分が学生だった頃の英語学習は文法や単語帳の暗記にとらわれて、肝心の「話す」という最も基本的なコミュニケーションに時間を割いてこなかったなあ、という反省があり、3年前カナダに数ヶ月滞在してみて、英語を使う環境に身を置くとやはり日々気づきがあって、例えば生活のところどころでネイティブが使うフレーズが決して難しい単語じゃなく、知ってる単語の組み合わせでできているといったことや、流暢でなくても自信を持って話すことの重要さなど、英語のできる人達が口を揃えて言うような事柄ですが、経験してみて実感することが多々有りました。

初期の気付きで記憶している例だと、ダイナーなどで食事をしていて、もうお皿を下げて欲しいと思ったときに、食べ終わったから、、eat と finish を使って、、などと考えてなんとか伝えていたのが、あるときカナダ人と食事に行く機会があって、I think I'm done. と言っているのを聞いて「なるほど〜!」と思ったり。(I think は無くても良いと思うけどカナダ人は結構これを付ける印象) 

で、その頃学習用に見ていたのが、Voice of America や elllo といった海外の英語学習サイトで、読み上げ機能があるもの。どちらもそこまで話すスピードが速くないので初心者が英語のリスニングを始めるには丁度よいレベル感だったんですが、トピックがまあつまらない。勉強なのでつまらないのも仕方がないか、と諦めて聴き続けて音読もしましたが、楽しんで、というより完全に義務感で聞いてました。

 

では自然に継続できる学習教材とはどんなものだろう? と考えました。好きな芸能人のブログを読むような感覚で毎日見れる動画コンテンツがあれば英語学習も苦痛じゃなくなるんじゃないかと思ったわけです。 

個人で開始、法人化〜終了まで 

2014年2月からコンテンツの制作を開始しました。まずはネイティブ・スピーカーに独り語りスタイルでその日に起きたことなんかを喋ってもらい、3分程度に編集したものをYouTube にアップ。それに英語訳と解説をつけてTumblr にあげました。始めるにあたりサイト構築はしないでまず Tumblr を使うことにしました。それとともにfacebook ページを作って、新しいコンテンツが出来たらまずYouTube のリンクをポスト。翌日には答え合わせの英語訳が付いたTumblr ページをポストして宣伝。1週間に2本ペースで更新していきました。少しずつページにファンがつき始めた頃、YouTube の再生回数や登録者数も増え始め、そろそろ会話形式の動画が作りたいな、と思っていた矢先にスピーカーからも自分の友達でこのプロジェクトに興味を持ってる子がいるので、その子と会話形式で動画を撮ってみても良いか? という提案があり、そこから会話形式の動画が始まり、Listn.me のスタンダードなスタイルになっていきました。

この頃はまだ個人の趣味程度にやっている時期で、そこそこ知名度が上がってきてから英語教育関係者に会うと、スピーカーをどうやって集めたんですか?と訊かれることも度々あったのですが、最初の一人はCraigslist に募集を出して応募してきてくれた中から何人か会って決めました。

可能性を感じ事業化を目指し法人化

徐々にではあるが自然とview数も増えていき、関わりたいというメンバーも出てきたので、これは事業に出来るかも、というか事業化したいという願望があり自己資本で法人化しました(その後縁故で増資)。他に無いコンセプトだったのでYouTube での登録者数の増加スピードも早く、英語教育カテゴリでは最終的に日本のTop10には入っていたんではないでしょうか。

他チャンネルとの違いをざっくり書くと

  • 使う言葉はほんとの日常会話。Fワードも入りまくり
  • 複数のスピーカーが毎回入れ替わりで話すので色んな英語が聴ける
  • 飽きが来ないようトピック選定をエンタメ系、文化の違い系、時事ネタ系、下ネタ、後期ではスラング紹介、など幅を持たせる

といった工夫をしていました。

コンテンツは評価されるも事業計画は評価されず

サイトを運営している間、学習者からポジティブな感想やコメント、メッセージは数えきれない程もらいました。しかし投資家やVCには評価されず資金難に陥るという結果になりました。うまく事業化出来なかった原因を振り返ると色んな理由が浮かびますが、結果論になってしまうかと思うので特に言及はしません。

 日本の英語学習に貢献出来たか

 事業として成功することはできませんでしたが、英語を勉強しようと思っている人、海外留学を考えている、もしくは留学中の学生に対しての認知度はかなり高くなり、スピーカー達が街で声をかけられたり、ソーシャルメディアを通して質問されるようになったりと、英語を学習する人達のモチベーションや考え方に多少なりとも影響を与えることは出来たかな、と思っています。

といいつつ、自分の英語力は全然たいしたことが無いので、引き続き日本人と英語という問題は考えていきたいと思っている所存です。

 

 

住みたい田舎ランキングで鳥取が1,2位で常連な件

宝島社が出している『田舎暮らしの本』というのがあるらしいんだが、2015年と2016年版で鳥取が1,2位を取っているという事実を知ってちょっとびっくり。

2015年は鳥取市が2位、年末に発表された2016年度版の1位が岩美町という、海辺の町ということ。生まれ育った鳥取市と隣接する(親戚の住む) 岩美町が全国的に、田舎の中でだが評価されているというのは、キングオブ田舎なわけなんでどこまで喜んでよいやら、と少し複雑だが誇らしいことだ。

勿論地元の新聞でも記事になっていた。

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prtimes.jp

今回の帰省で鳥取に関わる仕事が出来ないものかと模索するため、市の観光やいわゆる地域創生をやっている人を知人のツテで紹介してもらい、色々と市町の取り組みや活かせそうな事例についてディスカッションすることが出来た。

他県でも同様の動きがある中で、鳥取は特に出遅れていて、既に事例がある取り組みよりも新規性のあるものを提案した方が興味を持ってもらいやすい、とのこと。実際マンガを今推しているわけだが、これなんかは既に他県がやり尽くして盛り下がってきたところにようやく鳥取が着手したということらしい。

 

地域創生について考えると、外から人を呼びこむ施策には2つあって、観光などで一時的に訪れる人を増やすという施策と、定住してもらい人口や雇用増に貢献してもらう恒久的な施策があって、鶏と卵のような関係になっている。観光資源は限られているので、目新しい魅力を作らないと観光客は増えないわけだが、そのためには既存の市民だけでなくUターンやIターンで地域に新しい血が入らないとなかなか創造されていかない。で、移住者を増やすためには新しい魅力が、、と堂々巡り。

 

やはり一番力を発揮するのはその土地で育って一度他の場所に出て帰ってきた人達なんだろうな、と思う。田舎のことを知っていて、かつ大都市の良さも知っている人。異なる2つの価値観を知っているから新しい魅力を作り出せる。

 

おそらくどこも同じような誘致施策をとっているのだろうが、定住するならば、かなり色々と使えるものはある。空き家バンクに支援金などを使えばコストを抑えて店を出したりすることは出来そう。ただ問題はその土地に縛られているとビジネスがスケールしない点。全国、海外にも発信できるブランド力があることをしないと少ない人口の地方でビジネスをするのはしんどいと思う。数年おきに他の土地に引っ越す支援金ゲッターのような人達も多いと聞いたが、ただカフェをやってみたい、自分のお店を持ってみたい、といった夢だけで動いてその後のことをしっかり考えていないと、理想と現実のギャップに冷めてしまうんじゃないかと思う。

 

そう考えると、地方創生に関わるとしても、地域に魅力を与えるモノ、場所をしっかり作る必要はあるが( 外から人に来てもらうため ) それだけで終わらず外に輸出していけるモノを作らないとビジネスとしては成り立たない。しかもそれが1つ2つじゃなく、複数あること。ポートランドなんかは、個人的にはPoLer やPendleton といったアウトドア・アパレルで注目しているが、コーヒーやドーナツといった他の魅力もあり、それが街自体に人を呼び寄せる魅力になっているんだろう。といいつつ実はポートランドをそれほどしらないので、かなり遅れながらであるが地方創生のヒントになるかと思い昨年話題になった書籍などもチェックしてみようかな。

 

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鳥取の冬: 倉吉の赤瓦で土蔵蕎麦を食べた

蕎麦が好きなんだが、特に割子蕎麦が好きで。土蔵そばに初めて行ったのは多分30年位前で、幼心に変な作りの建物だなーというのと、蕎麦の器にそばつゆを入れて食べる割子蕎麦初体験だったので記憶に残っており、数年前帰省したときにふと再訪し、変わらない味わいのある建物と蕎麦の味に感動し、それ以来帰省のたびに約1時間かけて訪問している。

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一階は民芸品屋になっており、細くて急な階段を登るとレトロなネオンに出迎えられ、振り返ると土蔵蕎麦の暖簾が。

 

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時代劇に出てきそうな雰囲気が30年以上変わらずそこにある。

 

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蕎麦は2枚で1人前。1枚単位で追加も出来る。3枚注文したが余裕で完食。

 

場所は倉吉市の赤瓦、もしくは白壁土蔵群という観光名所。昔の町並みが残っている地域で、ちょっとした散歩がてら訪れるのは良いと思う。

 

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鳥取の冬:味暦あんべで親ガニ丼を食べた

山陰地方の冬の味覚といえば、11月下旬から市場に出る松葉蟹に尽きるわけだが、鳥取人にとって蟹は自宅で食べるものであって、飲食店で食べるものという認識は薄い。だいたい正月に帰省すると、自宅や親類のうちで鍋、塩茹で、焼き蟹といった調理法で食べさせてくれるので、高級食材なんだけど普通の家庭料理になっている。そんな鳥取市民が、わざわざ予約して食べに行く蟹の店が鳥取市にあるのでちょっとまとめてみた。

まず親蟹って何?

って感じかもしれないが、一般的に食される蟹は「オス」で、オスの半分位の大きさの「メス」を親蟹と呼ぶ。メスは小さく身もそれほど無いのだけど、卵が付いていてこれが美味。前述した通り自分もかに道楽とかの店で飲食した経験がほぼ無いので定かじゃないが、親ガニを提供する店はほとんど無いと思う。よって、世間一般の人々はオスの蟹をいわゆる蟹料理と想像するのではないだろうか。

で、なぜあんべがそんなに人気があるかというと、一人前の丼ぶりに対し親蟹を7〜10杯使った蟹丼を提供しているからなのだ。勿論食卓にも普通に並ぶ親蟹ではあるが、たいていぶつ切りにして味噌汁にするか、ちょっとほじくって卵だけ食べる、みたいな乱暴な食べ方をしてる家庭がほとんどで、手のこんだ料理をすることが無いからというのはあると思う。

これが親ガニ丼、3500円也

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まあ正直いって安くは無い。実際2年前は2500円だったんだが、去年3000円、今年3500円と2年間で1000円も値上がりしてしまった。理由を聞いたところ、北陸の方の蟹漁が不作で鳥取で採れた蟹が金沢などでより高値で売れるのでそっちに流れてしまい、蟹自体の取引値が高騰しているというのもあるとのこと。

で、肝心の味だけど、それはもう美味い。濃厚な蟹味噌、醤油漬けされた外子はプチプチした食感で、オレンジ色の内子はホクホクした食感と濃厚な味わい。手間暇かけて丁寧に身を取り出し、1杯の蟹からは少量しか取れないたまごを集めてこれだけの量にして味付けしてるわけなので、なかなか家庭では再現できない味である。 

 

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訪れたのは31日大晦日の14時。この時間帯でも満席で、しかも食べ終わる頃にもまだお客の入れ替わりがあった。大大繁盛である。実はあんべの親ガニ丼は年内で終了とのことなので、もしこれを読んで食べたいと思っても年末まで待たないといけないわけだが、ここ数年はこれを食べるのが帰省時の必須ToDo となっている位、一度食べたら忘れられない味わいなので、機会があれば是非足を伸ばしてみて欲しいと思う。

 

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